米国弁護士資格とは!?取得するメリットは?

米国弁護士資格とは!?取得するメリットは?

2019/06/27

企業経営のグルーバル化が進む中、「米国弁護士資格」の注目度が年々高まりつつあります。
最近では、秋篠宮家の眞子さまとのご結婚に関して話題を呼んでいる小室圭さんが取得を目指しているということもあり、米国弁護士資格の認知度が上昇してきました。
しかし実際のところ、米国弁護士資格とはどのような資格で、日本人だとどのように取得するのか、よく知らないという人も多いのではないでしょうか。
今回は米国弁護士資格の取得方法や取得するメリット、取得後のキャリアなどについて解説します。

米国弁護士資格とは

アメリカでは日本とは異なり、弁護士資格は全国一律の資格試験によって取得できるのではなく、州単位に実施される試験に合格することによって得られます。
そのため厳密には、「ニューヨーク州弁護士資格」や「カリフォルニア州弁護士資格」はあるものの、米国弁護士という資格は存在しないわけです。
受験資格や合格割合は州ごとに異なりますが、日本人留学生のほとんどはニューヨーク州またはカリフォルニア州の資格主権を受けます。
全国規模の資格ではないとはいえ、米国弁護士資格保有者が行う業務範囲は広いです。
アメリカには日本でいうところの税理士、弁理士、司法書士、行政書士といった資格はなく、これらの業務は全て米国弁護士の資格を持つ弁護士が受け持ちます。
その分こなす仕事量が多く、責任も重くなりますが、報酬が多くやりがいのある仕事であるのは確かでしょう。

米国弁護士資格を取得するメリット

アメリカの大企業の場合、企業内に設置された法務部門で働いているのは、ほぼ全員が弁護士資格を持つ企業内弁護士です。
近年、日本企業でもインハウスローヤーの採用が盛んに行われています。
特に事業拡大の戦略として、海外取引の拡大や海外企業のM&Aなど事業のグローバル展開を図る企業にとっては、高度な英語力と国際法務の経験・知識を身に着けた人材の採用ニーズは高まっています。
米国弁護士の資格を取得することで、海外の法律を体系的に学んでいることに加えて一定水準の英語力が身についていることを企業にアピールすることができます。

米国弁護士資格を取得するには

日本人が留学して米国弁護士資格の取得を目指す場合、まず日本の法科大学院または法学部にて法律の学位を取得し、その後アメリカのロースクールであるLL.M.(留学生向けのロースクールで)を修了しなければなりません。
LL.M.を修了すると、州ごとに実施されている司法試験の受験資格を得られます。

例えば日本人留学生の多くが受験するニューヨーク州の司法試験(2018年)の場合、初回外国人受験者の合格率は約50%。
具体的な試験の内容としては、法律文書を起案する試験(MPT)が2問、連邦法の内容を問う記述試験(MEE)が6問、そして全ての州で共通して出題される選択式の問題(MBE)が200問あります。
配点割合としては、MPTが20%、MEEが30%、MBEが50%です。400点満点の試験で、合格水準は266点となっています。
ただ、司法試験の合格=弁護士として登録して活動できるというわけではありません。
他にもMPRE(法曹倫理関連の試験)に合格すること、50時間のプロ・ボノ活動(専門家による社会貢献活動)を行うこと、Skills Competency Requirementの要件を満たすこと(ロースクールによってはカリキュラムの中に組み込まれており、日本人の場合は実務経験1年以上で要件を満たせます)などが必要です。

米国弁護士資格を活かせるキャリア

将来的に海外に事業展開を行う日本企業はさらに増えていくと予想されますが、もしアメリカを始めとする海外の多国籍企業と取引や共同事業を行う場合、米国弁護士資格保持者がいると対等な立場で交渉を進めやすくなります。
もし海外の企業と紛争が発生した場合も、国際法務案件に精通した米国弁護士がいるかいないかで、解決に至る道筋が大きく変わる場合が少なくありません。
こうした海外企業間における国際的な商取引や事業提携、紛争解決の場で、米国弁護士資格の保持者は特に重宝されます。
そのため、海外展開している企業に就職・転職し、国際法務の専門家としての経験、スキルを積むことが、キャリアアップにおける有力な選択肢となるでしょう。

まとめ

経済のボーダーレス化が進む現在、米国弁護士資格は就職や転職において大きな武器になるといえます。
語学力が必要なこと、米国のロースクールに最低1年間通学する必要があるなど、クリアすべきハードルが高いのは確かです。
しかし前途有望な資格であるのは間違いなく、取得後は多国籍企業において国際法務の専門家としてキャリアアップを目指すこともできます。
なお、各ロースクールでは奨学金を申請することもできるので、金銭面で不安がある場合は申し込むと良いでしょう。

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