外国法事務弁護士とは?登録方法や年収、キャリアを解説。

外国法事務弁護士とは?登録方法や年収、キャリアを解説。

2020/08/13

「外国法事務弁護士」をご存知でしょうか。現在政府は、国内で外国法事務弁護士として活動するための要件を緩和する方針をとっています。経済のグローバル化が進む中、国内の法律家としての枠に収まらない外国法事務弁護士は、今後さらにその重要性は増していくでしょう。
今回は、外国法事務弁護士とは何か、登録方法や年収はどのくらいか、どのようなキャリアを積めるのか、といった点について詳しく解説します。


外国法事務弁護士とは

日本では弁護士法72条に基づき、外国で弁護士資格を保有している方であっても、日本の弁護士または弁護士法人ではない場合、報酬目的で国内法関連の法律事務を行うことが禁止されています。そのため、海外で実績を挙げている弁護士であっても、来日して日本の法律に関わる仕事を業とすることはできないわけです。

ただし例外として、日本の法律ではなく一定の外国法に関係する法律事務を取り扱う場合に限り、報酬目的での活動が認められています。 この外国法関連の法律事務を扱う専門職が「外国法事務弁護士」です。

『弁護士白書2018年版』によると、外国法事務弁護士の登録者数は2020年5月時点において435人であり、1987年に外国法事務弁護士の制度が発足して以降、年々増え続けています。それでもまだまだ人数としては少なく、人材不足の声があがっているのが現状です。

外国法事務弁護士と一般的な弁護士との大きな違いは、外国法事務弁護士は日本の弁護士資格を保持していないという点にあります。あくまで、外国の法域に関する業務を行うのみで、日本の弁護士・弁護士法人と同等の活動をするわけではありません。 しかし近年、日本の多国籍企業において国際的なビジネス紛争が頻発しており、外国法の知識を持つ外国法事務弁護士へのニーズが高まっています。

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外国法事務弁護士になるには

外国法事務弁護士となるには、法務大臣の承認を受け、日本弁護士連合会(日弁連)において外国法事務弁護士として登録する必要があります。日弁連への登録をせずに、外国法事務弁護士として業務を行うことはできません。

登録を行うには、入会を希望する弁護士会(東京弁護士会や第一・第二東京弁護士会、大阪弁護士会など)を経由して、日弁連に登録請求書と必要な添付書類を日弁連に提出することで行います。登録請求書類を提出して登録が済めば、当該の弁護士会と日弁連に入会し、外国法事務弁護士として活動できるわけです。なお、入会する弁護士会と日弁連には別途登録料も納める必要があります。

外国法事務弁護士となるための資格要件は、現行制度では「3年以上の実務経験を持ち、2年以上を海外での実務を行っていること」です。日弁連への登録請求時に、外国法事務弁護士となる資格を持つことを証明する書面も提出する必要があります。

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外国法事務弁護士の年収

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2016年)によれば、弁護士全体の年収は719万円です。ただ、外国法事務弁護士のような国際的に活躍する弁護士の場合、一般的な弁護士よりも収入は高く、少なくとも1,000万円以上になるといわれています。 企業法務を扱う国際弁護士は基本的に年収が高い傾向にあり、20代のうちに年収1,000万円に達するケースも珍しくありません。

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外国法事務弁護士の活躍フィールド

日本企業の海外進出が増える中、外国法に精通し、現地法人とのトラブルに対処できる外国法事務弁護士は、国内の法律事務所では高く評価されるのが通例です。

例えば国内には多国籍企業の渉外業務を扱う「五大法律事務所」(西村あさひ法律事務所、長島・大野・常松法律事務所、アンダーソン・毛利・友常法律事務所、TMI総合法律事務所、森・濱田松本法律事務所)があります。これらの法律事務所では、外国法務事務弁護士が活躍できる場は多く、高待遇で迎えられることが多いです。

また、国際紛争に強いブティック型法律事務所でも、紛争解決の専門家として外国法事務弁護士が活躍しています。大手の法律事務所に比べると事務所としての規模は小さいです。しかし収入面での条件がよく、外国法に関する知識をいかんなく発揮できます。

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まとめ

日本企業の海外進出が進む中、現地企業とのビジネス紛争の解決に対処できる外国法事務弁護士の活躍の場が広がりつつあります。 企業間でトラブルが生じた場合、裁判よりも柔軟な手続きが行える国際仲裁という制度が選択されることが多いです。この国際仲裁を行う際も、外国法事務弁護士の力が必要とされます。
日本政府は現在、外国法事務弁護士が活躍しやすくなるように、登録要件の緩和をはじめ、代理人になれる国際仲裁の範囲を広げるなど、規制緩和に取り組んでいる矢先です。 海外で弁護士資格を取得し、グローバル企業を相手に実績を積んだ人であれば、日本に戻ってきても、大いに活躍の場があるといえます。

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