【コラム】非正規雇用が突きつけた企業法務!

【コラム】非正規雇用が突きつけた企業法務!

2014/11/28

【コラム】非正規雇用が突きつけた企業法務!

実刑判決で企業の対応は?

マルハニチロの冷凍食品に農薬が混入された事件は記憶に新しい。事件が起きた当初から内部犯行説が浮上し、予想通り逮捕されたのは工場で働く契約社員の男(49)だった。従業員が商品に農薬を混入するという許しがたい事件は、企業法務を揺るがす事案としても注目されている。偽計業務妨害などの罪に問われた元契約社員の男には、前橋地裁が懲役3年6カ月の実刑判決を言い渡した。弁護側は控訴しない方針だという。農薬混入による健康被害は全国で3千人近くにのぼった。これだけの消費者に被害が出たことを考えれば実刑判決もやむを得ないだろう。

従業員の不満を把握する企業法務とは?

事件を起こした契約社員はマルハニチロ群馬工場に勤めていた。年収は200万円程だったという。一般的なサラリーマンの年収のピークは50歳くらいだ。中高年サラリーマンなら地方で働いていても600万~700万円もらっていてもおかしくはない。所詮、非正規雇用といえばそれまでだが、年収200万円は新社会人より少なく、元契約社員の男は少ない給与に不満をもっての犯行だったという。事件を受けてマルハニチロでは再発防止のための第三者検証委員会を設置した。委員会の最終提言として「社内コミュニケーションの充実」「従業員の不満の把握」などを同社に求めている。

非正規雇用は企業の責任も問われる?

提言を踏まえマルハニチロでは、工場内に設置されていた監視カメラを増やし、契約社員の正社員化を検討するとしている。契約社員と正社員では同一労働であっても待遇には歴然な格差がある。不満を持つ契約社員は少なくないという。農薬混入事件の犯人も給与などの不満から事件を起こしたわけだが、マルハニチロが被った損害は計り知れない。事件発覚後、問題の舞台となった群馬工場は7カ月もの間操業を停止。当然のことながら正社員だけでなく、捕まった犯人と同じ契約社員も影響を受けた。マルハニチロHDの社長をはじめ、経営陣は引責辞任を強いられている。

年収200万円の男が数千万円稼ぐ経営者を引きずり下ろしたと揶揄する輩もいる。ただ、消費者に与えた健康被害、会社のブランドを傷つけた責任は甚大だ。二度と同じような事件が起きないようにとマルハニチロは、元契約社員の男に1億円の損害賠償を求め提訴した。事件で同社は特別損失35億円を計上しているため、1億円請求したところで微々たるものだ。低賃金の契約社員に足元をすくわれた格好だが、どの企業でも同様の事件は起きかねない。会社を困らせるために事件を起こしたと話す49歳の元契約社員。
男は情けないことを言っているが、企業は人件費を限りなく削り、非正規社員を増やしてきた。低賃金で雇うビジネスモデルは限界を迎えているとされる。業態を超えて契約社員の改善に取り組む動きがあるが、そんな最中に起きた事件であったようにも思える。

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