【コラム】法律相談において弁護士に最も必要な力は演技力?!

【コラム】法律相談において弁護士に最も必要な力は演技力?!

2015/01/21

【コラム】法律相談において弁護士に最も必要な力は演技力?!

タイトルのような質問をされた時、皆さんは何と回答されるでしょうか?
弁護士になる前の私なら「法律知識」と答えていましたし、新人弁護士の時の自分なら「解決力」と答えていたと思います。弁護士6年目の現在、私は「演技力」だと思っています。

当然、法律知識や解決能力は重要であり必要な要素ですが、それらだけで依頼者を満足させることはできません。優秀な役者は、脚本の内容、監督の演出、自らの容姿、キャラクターを十分理解した上で、作品で自らに求められる役割を果たすため、表情、発声、感情表現、仕草、場の状況を読む力を巧みに用いて観客を魅了します。映画であれば監督、舞台であれば観客の反応も探りながら、臨機応変に演技を変えることもできます。これは弁護士の法律相談にも当てはまります。

法律相談における「演技力」とは?

優秀な弁護士は、以下のことを実践しています。

1.事案の内容・解決に必要な法律知識、依頼者の要望、人物像、感情を理解する 
2.大局的な視点から最善の方策を練る 
3.その方策を依頼者に納得して選択してもらえるよう、何をどのように言うべきかを考え、自身の表情、発声、感情表現、仕草を用いて展開する

いくら提案する方策がベストだと考えていても、弁護士もサービス業である以上、依頼者に理解してもらった上で、その方策を選択してもらえなければ全く意味がありません。

法律相談において一般的に挙げられる必要な力、「法律知識」「事案把握能力」「ヒアリング能力」は、上述の1の部分に必要な力であり、「事案解決能力」や「経験」は2の部分に必要な力であると分類できるでしょう。いずれも弁護士にとって必須の力ですが、それと同等かあるいはそれ以上に重要と思われる「演技力」(すなわち上述の3の部分)にスポットライトがあたることは稀です。

この理由としては、弁護士の個性や経験によって培われるため、弁護士ごとに「演技表現」「演技構成」が異なっており、なかなかマニュアル化しづらい点や、演技力が身に付いている弁護士自身がその重要性を自覚しにくい点にあるのではないかと思います。

弁護士の演技力 他の場面での効用

弁護士として職務をしている以上、自分が知識を有していない、あるいは経験したことのない相談を持ちかけられることも少なからずあります。その時、「その部分は法律知識がなくて」と正直に答えることもありますが、諸々の事情からそのような対応がしにくい局面もあります。その場合、冷や汗をかいて黙り込む、というわけにはいかず、事態を打開するのに必要なのが「演技力」です。

自らのキャラクター、発言や表情、仕草、場の状況を最大限に利用して、自分が知識を有するテーマや得意分野に話を切り替える、はっきりと回答しなくても回答したような形に持って行く、自分が回答できなくても全く恥ずかしくないような雰囲気を作り上げる等、切り抜け方は様々です(もちろん後できちんと調べて、適当なタイミングで回答する等のフォローは必要ですが)。

日々の法律相談業務で培われた「演技力」は、相手方との交渉、裁判の弁論、証人尋問、講演・セミナー、刑事の接見等、様々な局面で応用できます。

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(文/弁護士 中村健三、記事提供/株式会社エスタイル)

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