弁護士は大変?激務だと思われているけど、就労規則が整っている事務所とは【コラム】

弁護士は大変?激務だと思われているけど、就労規則が整っている事務所とは【コラム】

2018/03/23

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弁護士は高収入というイメージがありますが、依頼人の都合に合わせて動き、大量のリサーチや書面作成をしなければならないので、夜遅くまで働いていて大変そうなイメージもあるでしょう。はたして、弁護士に「ワーク・ライフ・バランス」は通用しないのでしょうか。定時で働ける法律事務所はないのでしょうか。

そもそも弁護士は「労働者」なのか?

会社員が基本的に、朝9時に来て、午後5時に帰られるのは、労働基準法89条で定められている就業規則というルールによって、始業時間と終業時間が定められているからです。
このほか、労働基準法には、労働者が最低限尊重されながら仕事ができる労働条件や環境を整備するよう、会社に義務づける様々な規定が設けられています。

では、弁護士は労働者なのでしょうか。
これは、法律事務所に雇用され、経営者の指揮命令に従って働き、法律事務所から給与を受け取っている労働者(従業員)なのかどうかで決まります。
法律事務所を自ら経営している弁護士(ボス弁・パートナー弁護士)であれば、労働者ではありません。自分の判断で自由に仕事ができる代わりに、労働基準法では保護されない立場です。司法修習を終えて、いきなりひとりで独立開業した弁護士も同様です。
積極的に仕事を取って成功すれば、たくさんのお金を受け取れますが、仕事を取れなければ使えるお金が減ってしまい、生活が大変だとしても、それは自己責任となります。

その一方で、他の弁護士が経営している法律事務所に勤めている勤務弁護士(イソ弁・アソシエイト弁護士)は、会社員と同様に、労働基準法が適用される「労働者」となることがほとんどです。よって、始業時間や終業時間、休日、最低賃金、職業訓練、労働災害などのルールが適用されます。

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就業規則がなくても構わない法律事務所

法律事務所は、その雇用する弁護士と、個別の労働契約書によって、労働時間や休日、給与などの条件を定めれば十分なのです。ただし、労働基準法によれば、従業員が10名以上になったときに、全体の統一ルールである「就業規則」を作らなければならないと定めています。
裏を返せば、従業員が9人以下の法律事務所では、就業規則を作る必要はありません。とはいえ、法律事務所は法律のプロの本拠地ですから、規模の大小にかかわらず就業規則を作っておき、従業員の権利を明確にしておくことは重要です。コンパクトな法律事務所に就業規則が定められていれば、そこに勤務する労働者を手厚く保護しようとしている態度の表れといえます。事務所選びの決め手のひとつにもなるでしょう。

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就業規則に書かなければならないこと

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 就業規則には、必ず定めなければならない「絶対的記載事項」と、定めなくてもいいが定めれば効果が生じる「相対的記載事項」とがあります。

<就業規則の絶対的記載事項>
・始業時刻、終業時刻、休憩時間、休日、休暇、シフト制を採っている場合はその交替時間など、就業時転換に関する事項
・給与の決定、計算、支払方法、支払時期、給与の締切り、昇給について
・退職や解雇事由に関すること

このように、始業時間と終業期間、賃金などは絶対的記載事項ですので、法律を遵守する法律事務所である限り、いわゆる「ブラック」な労働環境にはなりえません。労働時間が長引くことは基本的にありませんし、仮に長引いたとしても残業代などは全額支払われます。

<就業規則の相対的記載事項>
・退職金の適用される労働者の決定、退職金の計算方法、支払方法、支払時期
・退職金以外の臨時の賃金、最低賃金額の定め
・労働者に食費や作業用品などの金銭的負担をさせる場合、その規定
・安全や衛生に関する定め
・職業訓練に関する定め
・災害補償や業務外の傷病扶助に関する定め
・表彰や制裁の定め(その種類及び程度)
・そのほか、事業場の労働者すべてに適用される定め

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定時で働ける法律事務所はある。一方で...

労働基準法の定め通り、「1日8時間、週5日勤務」という労働条件を示している法律事務所はたくさんあります。特に企業に対して労務面のアドバイスを行っている事務所であれば、「率先垂範」とばかりに残業をほとんどせず、午後6時前には既にオフィスの電気が消えて施錠されているところが多いぐらいです。

その一方で、大手の渉外系法律事務所などでは、膨大な量の英文契約書チェックや、企業のM&Aに必要なデューデリジェンス(買収監査)に伴う、これまた膨大な作業量を要する仕事が新人弁護士(アソシエイト)に任されます。
朝早くから深夜遅くまで集中して仕事を続けるため大変で、高度な知力と体力が求められる代わりに、新人でも年収1000万円クラスの待遇が提示されます。その過酷さから肉体的・精神的に支障を来して脱落する弁護士も多いので、選ばれし少数者にしかこなせない業務内容かもしれません。

また、大きな裁判の弁護団に加わったならば、訴状の起案などは新人弁護士に任されます。時には仕事を家へ持ち帰らなければならないほど時間がかかってしまうかもしれませんが、その社会的重要性から、やる気も湧いてくるはずです。

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まとめ

弁護士業務は、他人の人生を大きく左右しかねない責任重大な仕事が少なくありません。時には長時間労働に及び、大変だと感じることもあるでしょう。もちろん、定時で帰ってプライベートを充実させることも大切ですが、弁護士には依頼人から直接感謝され、社会の流れを動かせる弁護士にしかできない仕事の醍醐味もあり、労働時間の長さだけでは割りきれない魅力があることも否定できません。

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<参考>
・『法律事務所職員雇用マニュアル』(大坂弁護士協同組合)
e-Gov-労働基準法

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