予備試験と司法試験の違い。難易度が高いのはどっち?

予備試験と司法試験の違い。難易度が高いのはどっち?

2020/07/10

予備試験 司法試験 違い

司法試験の合格を目指される方には、「予備試験ルート」をとるべきか、「法科大学院ルート」をとるべきか、迷われる方も多いでしょう 司法試験の受験資格を得るための予備試験は、司法試験と共通するところもあります。 しかし違いも多くあり、司法試験はより総合的な能力が試されるといえます。 この記事では、予備試験と司法試験の違いや難易度についてご紹介します。


予備試験とは司法試験を受けるための試験

最初に予備試験とはどのようなものなのか、および予備試験と司法試験の試験形式や出題傾向の違いについて見ていきましょう。

予備試験がスタートした経緯

予備試験とは司法試験を受けるための試験です。 司法試験はもともと単独で行われ、その合否によってのみ法曹になる資格が得られるか、得られないかが決まっていました。 しかし、1990年からスタートした司法改革で「法曹の数を増やす」との方針のもと、2004年に法科大学院がスタートし、法科大学院の修了が司法試験の受験資格となりました。 法科大学院で所定の科目を履修すれば、司法試験に合格するために必要な実力が無理なく得られるというわけです。

しかし、法科大学院へ進学するためには2年~3年の期間と学費、およびその期間中の生活費がかかります。 時間的・経済的な余裕がない人にとっては、司法試験の受験に法科大学院進学が義務付けられれば、法曹への道を閉ざされることになりかねません。 そこで、その救済措置として2010年から、法科大学院へ進学しなくても、法科大学院修了者と同等の実力を持っていれば司法試験が受験できるようになりました。 この「法科大学院修了者と同等の実力」を判定するための試験が司法試験予備試験です。

試験形式や出題傾向の違い

司法試験と予備試験は、試験の形式や出題傾向などについて共通するところも多くあります。 試験の形式については、司法試験が「短答式試験」と「論文式試験」から構成されるのに対し、予備試験でもやはり同様に短答式試験と論文式試験が行われます。

ただし、司法試験と予備試験の試験形式についての違いは、まず予備試験には「口述式試験」があることです。 口述式試験は人物像を見るためのもので、論文式試験で答案を作成する際の能力が答弁でも発揮できるかが確認されるといわれています。

また、試験の日程も違います。 予備試験は、短答式が5月、論文式が7月、そして口述式が10月と期間を空けて実施されます。 それに対して司法試験は、すべての試験が連続した4日間で実施されます。 したがって、司法試験は予備試験と比べて高い集中力が要求されるといえるでしょう。 試験の出題傾向も、司法試験と予備試験とは共通するところが多くあります。 特に短答式試験については、約半数の問題は司法試験と予備試験で全く同じものが出題されます。 したがって、司法試験と予備試験の短答式試験は全く同じ日、同じ時間帯に実施されます。

ただし、司法試験と予備試験では問題の量が違います。 短答式試験では、平成30年のケースでは、予備試験の問題数が全部で40問、それに対して司法試験は76問です。 また、論文式試験の問題文の長さも違い、予備試験がA4用紙1~2ページであるところ、司法試験は多いときには10ページを超えることもあります。 司法試験の方が予備試験より、より総合的な能力を試されるといえるでしょう。

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予備試験の難易度

予備試験の難易度はどの程度なのでしょうか。 合格率や勉強時間などを見てみましょう。

予備試験の合格率については、令和元年の結果は下の表のようになっています。

短答式試験 論文式試験 口述式試験 最終結果
受験者数 11,780 2,580 494 11,780
合格者数 2,696 494 476 476
合格率 22.9% 19.1% 96.4% 4.0%

すべての試験を合わせた最終結果の合格率は、令和元年については「4%」となっています。 かなりの狭き門だといえるでしょう。 勉強時間については、3,000時間~8,000時間程度が必要だといわれています。

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司法試験の難易度

司法試験の合格率や勉強時間などを見てみましょう。 司法試験の合格率は下の表の通りとなります。

短答式試験 論文式試験 最終結果
受験者数 4,466 3,287 4,466
合格者数 3,287 1,502 1,502
合格率 73.6% 45.7% 33.6%

最終的な合格率は「33.6%」で、これは予備試験よりかなり高いです。 ただし、司法試験は予備試験と受験資格が違うことに注意しなくてはなりません。 予備試験の受験資格はありません。 それに対して司法試験は、予備試験の合格者または法科大学院の修了者のみが受験しますから、受験者のレベルがそもそも予備試験とは違います。

予備試験に合格することにより司法試験の受験資格を得る場合には、勉強時間は前述の通り3,000時間~8,000時間といわれています。 それに対して法科大学院を修了することにより受験資格を得る場合には、大学院での授業以外に既修者コースなら2,000時間、未修者コースなら3,000時間の勉強時間が必要だといわれています。

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司法試験と予備試験どちらの方が難しいかは一概にはいえない

上で見た通り予備試験の合格率は司法試験よりも低いものの、予備試験と司法試験は受験資格が異なるため、「予備試験の方が難易度は高い」と一概にいうことはできません。 予備試験も司法試験も、どちらも難関であるのは間違いがないことです。

ただし、司法試験は予備試験と比較して、
・問題数が多い
・問題文が長い
・連続した日程で集中的に行われる

などの特徴があります。
したがって、司法試験の方がより総合的な能力を試されるといえるでしょう。

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まとめ

予備試験は司法試験と共通したところがあるものの、違いも多くあります。 予備試験に合格したからと安心してしまえば、司法試験の思わぬ不合格につながりかねません。 予備試験に合格したら、それから司法試験までの半年間、過去問をしっかり解くなどの十分な対策が欠かせないといえるでしょう。

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<参考>
法務省『令和元年司法試験予備試験の結果について』

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