予備試験合格者の就職活動

予備試験合格者の就職活動

2019/06/28

情報が入手しにくい司法試験予備試験の合格者は、「就職活動をどのようにしたらよいのか」と迷っている人もいるでしょう。
予備試験合格者は、法科大学院の修了生と比べて就職に有利だといわれています。
就職活動のスタート時期が早いため、希望する法律事務所や企業が行う説明会などの情報を、公式サイトなどをしっかりとチェックして逃さないことが重要です。
ここでは、予備試験合格者がどのように就職活動を行えばよいのかを見ていきましょう。

予備試験合格者の数

それでは最初に、司法試験予備試験の合格者がどれくらいいるものなのかを見てみましょう。

予備試験の2018年の合格者数は、下表の通りとなっています。

受験者数 最終合格者数
総数 合格率 大学卒業 大学在学 大学中退
7,236 223 3.1% 51 170 2

出典:文部科学省『平成30年司法試験予備試験受験状況』

7,236人が予備試験を受験して合格者は223人、合格率3.1%の狭き門です。
合格者の多くが大学在学生であることも予備試験の特徴です。
多くは大学3年または4年での合格ですが、大学1年(3人)や大学2年(23人)で合格している人もいます。

予備試験合格者の大学別の人数は、下表のようになります。

順位 大学名 受験者数 合格者数 合格率
1 東京大学 644 52 8.1%
2 慶應義塾大学 652 44 6.7%
3 中央大学 945 27 2.9%
4 早稲田大学 706 20 2.8%
5 京都大学 178 14 7.9%
6 一橋大学 251 17 6.8%
7 大阪大学 156 12 7.7%
8 同志社大学 217 6 2.8%
9 北海道大学 112 5 4.5%
10 明治大学 288 4 1.4%

出典:文部科学省『平成30年司法試験予備試験受験状況』

東京大学、慶應義塾大学をはじめとし、一流とされる大学が名を連ねています。
上の表にあるトップ10の大学の合格者数だけで201名、予備試験の全合格者223名のうち約9割を占めることとなります。

予備試験合格者の就職活動について

予備試験合格者の就職活動は、法科大学院を修了した人と比べて早い時期から始まります。
法科大学院修了生は、司法試験受験後の5月から就職活動が始まるのに対し、予備試験合格者の就職活動はその前年の11月、予備試験の合格発表後にスタートします。

11月から1月にかけ、大手法律事務所や外資系法律事務所において、予備試験合格者を対象とした事務所説明会やインターン、個別訪問がスタートします。
翌年5月~6月の司法試験受験後、および9月~11月の合格発表後には、今度は法科大学院修了生とともに、再び説明会、個別訪問、およびサマークラークなどの機会があります。

予備試験合格者は、法科大学院在学生と比較して、周囲から入ってくる求人情報がどうしても少なくなります。
また、絶対数が少ないため、予備試験合格者に対する求人情報を提供するサービスもそれほど多くありません。
情報が入手できなかったために就職の機会を逃さないよう、法律事務所の公式サイトや法律関係の求人サイトはこまめにチェックすることが大切です。

予備試験合格者が就職に有利な理由

予備試験の合格者は、一般に就職に有利だといわれています。
その理由は1つには、就職活動を始められる時期が法科大学院修了生より早いからです。

予備試験合格者は、司法試験前年の11月の段階で就職活動をスタートすることができます。 説明会や個別訪問、インターンなどが終わった時点で、内々定がでるケースもあります。
法科大学院修了生がやっと就職活動をスタートする司法試験の受験後には、内々定をもらった法律事務所から内定がでることもあります。
このように、法科大学院修了生より就職活動をスタートできる時期が圧倒的に早いことが、予備試験合格者が就職に有利になる1つの理由です。

2つ目の理由としては、予備試験合格者は法律事務所などから「学力が高い」とみなされることとなります。

予備試験は、2018年の合格率は3.1%、例年でも2~4%の非常な狭き門です。
合格者も東京大学をはじめとする有名大学の在学生、卒業生がほとんどです。
この予備試験を合格することは、学力の高さを物語ることとなります。

実際に、予備試験合格者の司法試験合格率は、法科大学院修了生よりはるかに高いものとなっています。
2018年の司法試験において、予備試験合格者と法科大学院修了生の合格者数・合格率は、下表のようになっています。

受験者数 最終合格者 合格率
予備試験合格者 433 336 77.6%
法科大学院修了生 4,805 1,189 24.7%

出典:法務省『平成30年司法試験法科大学院等別合格者数等』

予備試験合格者は人数こそ少ないものの、司法試験の合格率は約8割、法科大学院修了生の3倍以上となっています。
このことは、予備試験合格者の学力が高いことをはっきりと証明するものだといえるでしょう。

約8割が司法試験に合格する予備試験合格者は、司法試験の合格発表前に内定をだす場合でも、司法試験に不合格となるリスクが法科大学院修了生より少なくなります。
また、学力が高いことは、締め切りに追われながら一定の質をクリアする成果をだすことが求められる企業法務の実務についても、大きく役立つこととなります。
そのために、大手法律事務所を始めとする多くの事務所が、就職において予備試験合格者を優遇するといわれています。

法科大学院修了生はしっかり就活対策しましょう!

以上のように、弁護士としての就職は、予備試験合格者が有利となります。
弁護士の就職難が続いているといわれる近年、法科大学院を修了して司法試験に合格した人は、しっかりと就活対策を行うことが重要です。
法律事務所・企業研究や面接対策も万全に行い、希望する就職先への就職を勝ち取りましょう!

法科大学院修了生向けの就職情報はこちら

<参考>
法務省『平成30年司法試験法科大学院等別合格者数等』
文部科学省『平成30年司法試験予備試験受験状況(大学別・全体)』
日弁連『司法試験合格者の状況』

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